2015/06/02

おじいちゃん

太陽は初夏とは思えないほど眩しく

緑は鮮やかに風に揺られて

そんな日の朝

祖父が旅立ちました。

心の準備はしていたけれど

悲しさや寂しさはどうすることも出来ない。

一緒に住んでいたから

色んなことが染み込んでる。

おじいちゃんの足音から笑い声に饒舌な大阪弁

美味しいものを頬張る姿

いただきますとごちそうさまの笑顔・・

剣道五段で珈琲が大好きで

ハイカラさんでかっこよくて

頭も心も柔軟性があって

芯が通った強さがあって

大きな心が明るく朗らかで

心の底から大好きで

尊敬できるおじいちゃんでした。

いつものように部屋の畳に横たわる姿

いつものような安らかに眠る顔をみて

悲しいけれど安心した。

おじいちゃんは安らかに旅立った。

最後に何度もおじいちゃんの手や頬に触れて

冷たいけれどまだ柔らかくて

ありがとうをたくさん伝えた。

さようなら、いってらっしゃい、もきちんと伝えた。

おじいちゃんにとって

最後のひ孫になる娘を抱っこしてもらったことも

私にとってはとても嬉しいことだった。

悔いは何も残ってない。

たくさんの白い花に包まれた最後の姿は

本当に美しくて

死がこんなに高貴で安らかで尊いと感じたのは

初めてだった。

白い胡蝶蘭は私にとって特別なお花になった。

おじいちゃん

たくさんの思い出をありがとう。

そしてたくさんの家族を残してくれてありがとう。

もう会えないけど

心はずっと一緒にいる。

おじいちゃんが与えてくれた全てのものを

大切に

家族みんなで支え合って

生きていきます。