３．１１

もう３年。

あのときはフランスにいて

何も知らずにいつも通り市場に行くと

みんなにやたらと心配されて何事かと思って家に帰ってPCを開くと

言葉を失った。

情報がパニック状態で

流れるのは津波と福島のイメージばかり

何が起きてるの信じられなくて

自分の国が消えてしまうかのような喪失感と不安。

一時帰国したときは

日本の空気が変わってしまったことにまずショックで

友達やみんなと話してもみんな割と淡々としていて

地震の話になるとみんな一瞬少し灰色がかったような目になるのに

変わったことにすら気付いていないように思えて

さらにショックを受けたのを覚えてる。

「やっぱり久々に帰国したら変化に敏感なんだろうね」

なんて話して

自分とみんなの間

自分と自分の国

ぽっかりと空いてしまった穴。

今日本に住んでいて

地震や放射能の話しは風化されずずっと話されてはいるし

人の生き方も少しづつ変化しているようにも感じる。

でも必要ないことにエネルギーやお金を使う節に疑問を感じることもあるし

これからの国の方針にがっかりしたり

馬鹿みたいなことを言う政治家に大して嫌悪感を覚えたり

わざと目を向けなようにしてるのか

無力感になんとなく空しくなることもある。

すばらしい活動をしている方もいるし

私のように何もせずにただ色々と考えてる人もいる。

３年前の出来事は

すべての人に何らかのインパクトを与えて

人生や命や自然について考える機会をもうけてくれたと思う。

個人がどのように考え取り組んでいくか

どのような価値観で人生を選んでいくかということを

改めて考えさせられる。

悲しいことや辛いことを忘れることは出来ないけれど

時間は流れつづけるし

太陽はのぼり沈み

冬が終われば春が来る。

終わりのない自然のサイクルと

その中で生かされている私たち。

きれいごとばかりしか言えないけれど

３月１１日は

心を静かに

想い

人生について深く考える。

そんなことしか出来ない自分の小ささに嫌になるけれど

３月１１日は

そんな１日です。